ヒトラーの裁判 ~アイヒマン、最期の告白~

アイヒマンの最後のセリフが良かったです

資料的価値度 70
娯楽度 40
イマイチ度 70
総合得点 60


before


after


1960年、アルゼンチンに潜伏中のナチ戦犯アドルフ・アイヒマンSS中佐がナチハンターの手にかかり、イスラエルに拉致され裁判にかけられ処刑された。

その一連の流れを映画化している。アイヒマン役はなんと
トーマス・クレッチマンだ!もうドイツ軍人を演らせたら世界一の感があるこの俳優…遂にナチの戦犯までやるとは…素晴らしいプロ根性だと思います。普通やらないだろ…アイヒマンと言ったら欧米世界では悪魔の象徴です。しかしその実態は命令を拒否できないおかたい木っ端役人だった。

アイヒマンはイスラエルの刑事に尋問を受けながら、当時のことを思い出す。尋問→回想シーンの繰り返しである。
回想シーンには大幅なフィクションが混ぜられているので、事実と混同しないように気をつけたいものである(笑)。
特にアイヒマンの愛人云々は全てフィクション。その必然性のないピンクシーンにはB級臭がプンプン漂ってくる。

むしろアイヒマンは大変家族想いの人間で、毎年毎年妻の誕生日に花束を買っていた。そこをナチハンターに目を付けられ御用となるのだから…この辺の演出はチグハグだと思います。 まあ・・でも地味になり過ぎないように気を使ったのだろうな・・。それでエロシーンを無理矢理入れるとは中学生並みの発想で絶句・・。好きです(笑)。

だがやはりトーマス・クレッチマンはドイツ軍の軍服を着せたら世界一の俳優だと思う。ビシッと決まっている。
かっこいい。

後半は尋問が終わり、涙ながらに
家族に会いたいと懇願するアイヒマンたんはイスラエルのデカに、「おまえ何十万人も子ども殺したくせに何言ってんの!?馬鹿なの?!」と怒られちゃう。そりゃそうだ。だがアイヒマンは言いにくそうに消え入りそうな声でこう答える。

「でも…ユダヤ人だし…」

と。僕はこのシーンはかなり気に入りました。トーマス・クレッチマンの演技だけはキラリと光っている映画です。

禿げでメガネで虐殺者で木っ端役人という最悪の役だったと思うのですが、トーマスたんは相変わらずいい仕事をしていました。ファンなら観るべきでしょう。

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