アドルフの画集

ものすごく地味な映画

地味度 100
デタラメ度 100
ダラダラ度 100
総合得点 70

 
原題「max」。
 つまり、maxという男が主人公であって、その男の目から見た若き日の総統閣下を描いている。
 舞台はヴェルサイユ条約を突きつけられた頃の混乱期のドイツ。
 画家を目指しつつ政治将校としての訓練を受けるヒトラーと、画商のマックスの関わり合いを描いた地味な映画である。
 劇中ではヒトラーは絵の才能と演説の才能の二つを持つ。
 彼は自分の二つの才能のどちらを人生のパートナーにするかを迷う。絵を描きながらユダヤ批判の演説をぶつ毎日だ。
 画商のマックスはユダヤ人なので、ヒトラーを何とか絵に打ち込ませようとするのだが、ヒトラーはスランプに陥り中々絵が描けない。その代わり演説の才能を徐々に開花させ、彼がひとたび声を荒げれば、大衆は熱狂して彼に同調するようになる。
 ヒトラーはそれでも本当は絵の方を愛していた。政治運動は止めて絵に打ち込みたかった。しかし時代はヒトラーを必要としていた…。
 という話だろうか?ラストは一応伏せときます。

 まず言葉が英語なのが嫌。ドイツ人以外でてこないのに。言葉が英語。やっぱ難しいんだろうねえ。
 それ以外は雰囲気かなり出ていたと思う。混乱期のミュンヘンのきったならしい腐敗した退廃した匂い。そこで浮浪者とともに飯を食うヒトラー。
 どん底の貧困にあえぐ孤独な彼と、裕福で女遊びしてうまいもの食って家族にも恵まれているユダヤ人のマックスとでは、所詮分かり合えることは無い。ラストはそういう意味で希望が無く、これから狂気に突っ走って行くドイツとヒトラーを不気味に暗示させて終わる。
 ただ、ちょっとラストはあっさり終わりすぎじゃないか、とは思ったが。しかしあそこで終わらせなければ終わらせるきっかけずっと無いままダラダラ続くだろう。そういう意味でしょうがないとは思うが、やや物足りない感じ。

 劇中のヒトラーのキャラクターはコンプレックスまみれで卑屈。しかし、その一方で彼は才能に恵まれている。ここがちょっと変。
 マックスはといえば大した才能もないように思えるが金だけはあるという感じ。それで何だか自信満々でハリウッドの典型的ヒーローって感じの性格。劇中でマックスがちょっと浮いてるのが気になった。

 いや…メインキャラはこの二人だけなんでね。ほんと地味な映画デシタ。客も5人しかいなかったし。



じき総統閣下です。似てないけど演説はうまかったよ

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