エネミーライン

いかにもなアメリカ映画

愛国度 100
プロパガンダ度 100
地味度 100
総合得点 55

2001年米。
おれもね。
こういうオナニー映画ばかり紹介したくないのよ。本当よ。
だから今まで紹介するのを避けてきた映画というのがたくさんあって、これもその一つよ。
これは駄目!何が駄目って悪質。2001年にもなってまだこんな映画作ってるのか?「セイヴィア」「ノーマンズランド」を見習いたまえ。

ストーリーはボスニア紛争で空母機動部隊の偵察機がセルビア軍の対空ミサイルに撃墜されて、生き残ったパイロットが必死で敵陣から逃げようとサバイバルする。そしてそんな兵隊を合衆国は決して見捨てない!どうよ、アメリカってイカスやろ?と。
イカさね〜よ、バ〜カ。
と言って終わりにしたい気分をグッとこらえて、どうして駄目なのか、解説しよう。

まず悪役が絵に描いたような悪役でセルビア人だけなのよ。
ユーゴ紛争でセルビア人だけが悪の象徴のように言われているが、これはセルビア人と敵対していたムスリム人のシライジッチという名の外相とアメリカの宣伝会社が結託して流した偽宣伝である。実際はムスリム人もクロアチア人も武装して、セルビア人を虐殺したり強制収容所に叩き込んだりしていた。この紛争で有名になった「民族浄化」という言葉もこのアメリカの宣伝会社が「作った」言葉である。当初はナチのホロコーストという言葉を使おうとしたが、ユダヤ人団体に反対されたのでこうなった。要するに言葉のイメージでセルビアを悪玉に仕立てられればそれでよかったのだ。そしてその悪のイメージは、捏造、誇張報道などで増幅され、ついにはNATO軍事部門がセルビアを空爆するほどまでになってしまった。

戦争に悪も善もない。どっちが善でどっちが悪ということはない。アメリカ的善悪二言論の象徴のような映画がこれだ。
セルビア兵の虐殺シーンに始まり、逃げる主人公、追ういかにも悪そうなセルビア兵士、で、最後はアメリカの増援が悪のセルビア兵をやっつけて終わりよ♪またいいことしちゃったズラ。とオナニーぶちかまして終わる。他国の戦争にまで首突っ込む清清しい姿はいつものことながら、このセルビア軍討伐劇がほぼ史実なのだから薄ら寒い。
ますセルビアを悪にしたて、殺されてもしょうがない奴らだと観客に思い込ませる。で、「世論」をとったので安心して皆殺しにしましょう。ああ、おれっていい奴ズラ。大国のマッチョイズム、いつものことながら腹が立つ!

史実でNATOがコソヴォやボスニアのセルビア領内を空爆したのと全く同じ流れなのだよこの映画は。呆れ果てます。

戻る