グッバイレーニン

分断ドイツの悲哀を感じさせる

家族愛度 100
コメディ度 50
悲しい話度 100
総合得点 85

 

一応説明しとくと、レーニンは国際共産主義革命を起こしたはじめての革命指導者です。スターリンの兄貴分です。

 舞台は東ドイツ。
 共産主義に命を捧げた女性とその子供たちを描いたヒューマンドラマです。
 この映画はけっこう良かったです。
 自分がドイツ人なら泣かずにはいられないでしょう。
 ドイツの数奇な歴史に訴えかける佳作です。

 息子が反政府運動に参加しているのを見てぶっ倒れる母親。ぶっ倒れてる間に世の中はゴンゴラゴンゴラ(どんどん)変わっていき、遂に東西ドイツは統一を果たします。目を覚ました母親は世の中がどう変わったのかを知りません。医者からはもう一度ショックを与えると死ぬ、と宣告されます。息子は必死で東ドイツが西ドイツに、共産主義が資本主義に敗北したのだということを隠そうと奔走します。

 こんな話です。
 かなりコメディタッチに描かれていますが、笑えない何かがあります。
 けっこう悲しい映画です。統一によってどこまでも変わって行く社会、変革する価値観、信じていたものの喪失、道徳の腐敗...
 この急激に変わった世の中に哀愁を感じさせられます。
 「共産主義なんか滅んで当然」とこの映画に限っては何故か言いにくいものがあります。

 親子の絆が日本では考えられないほど強いなあ、というのがもうひとつの感想です。私だったら母親にあそこまではできないですね。そして、これはネタバレですが、
母親は最期には息子の嘘を見抜いていましたよね。どうして最期まで黙っていたのか…。いつから気づいていたのか、やはりレーニンの像がヘリで運ばれてるところからでしょうか?その辺謎のまま終わります。(←見たけりゃドラッグしてね)

 親子愛、変わって行く社会、変わってしまった社会、そして変わった社会に追いつけていない人々の哀愁が感じられる。けっこういい映画だと思いました。
 ラストは革命のシンボルである☆マークが印象的に提示されて終わります。共産主義を懐かしんでいるように見えなくもないです。

 後音楽がすごく良かったなあ。アメリと同じ人が監修してるみたいですが…。すんごい悲しげで。コメディなのに笑えないのはこの音楽のせいかもしれないなあ。

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