>>戦争映画中央評議会

灰の記憶

冷たい怨念を感じる映画

ドイツ軍やりすぎ度

100

茫然自失度

100

最低虐殺度

100

総合得点

85


 これはなんともいえない微妙な映画。アメリカのホロコースト映画です。
 
ずーーーーっっと残忍な大量虐殺の模様を見せ付けられます。

 ストーリーはアウシュビッツ収容所で、
ゾンダーコマンドというユダヤ人の特殊班が、ナチの「最終的解決」の手助けをする代わりに数ヶ月の延命と食料をもらって、同族を次々ガス室に送り込む作業を請け負っていく過程での心の葛藤を描くというもの。

 とにかく
グロい映画です。この映画の中だけで一体何人死んだんだろうと思うぐらい。ゾンダーコマンドの人が、ほんの少しの延命の為に同族を裏切り、罪の意識にさいなまれ、どうせ死ぬんだというニヒリズムにとらわれながら、無気力に淡々と作業を続けていく・・・

 


 ある日、ガス室から1人の少女が生き残ります。この少女をゾンダーコマンドの1人が助けてあげようと医者に診せます。自らガス室に送り込んだのに生き残った少女だけは助けてあげようという悲しい矛盾。これは罪との葛藤に苦しむ彼ならではの極めてエゴイスティックな行動ですが、なんだかわかるような気分デス。生き残ったのが汚いおっちゃんだったら助けなかったんでしょうね〜。か弱い少女だったから助けたんでしょう。

まあそれはいいとして、囚人たちは
どうせ死ぬなら一矢報いてから死のうということで、暴動の計画を水面下で進めています。工場から火薬をこっそり持ち込んだり、武器を裏で入手したりしているのですが、SSがこの動きに気づいて囚人たちを拷問したり、残虐を尽くして殺しつくす姿にステレオタイプどおりの血も涙もないSS隊員の姿を見ることができるでしょう。

この辺までは普通にみることができましたが、
圧巻はラストです。もう酷いラストです。おれはこのラストをみて吐き気を覚えました。そして同時に薄ら寒い狂気を感じました。このラストの為に観てもいいと思います。ただ、これは本当に本当に冗談抜きで超残酷な映画です。体調が悪いときには観ない方がよいです。とりあえず未成年は観ないほうがよい。これを観るぐらいなら健全な青春を楽しんでもらいたい。


電気ショックで拷問を受ける囚人



ハーヴェイ・カイテル扮するムスフェルドSS軍曹
末期のヤケクソをうまく演じていた 実際の軍曹は当事30歳過ぎぐらいだが(笑)


とりあえずネタばれはしませんが、どうしても気になる人はドラッグしてみてください↓。

 少女を救った直後、暴動が起きます。少女はガスのショックで口をきくことができません。この暴動で焼却場の多くが囚人たちによって破壊され、2度と修復されることはなかったそうで、これは実話らしい。
 暴動は焼却場を破壊したことによってある意味成功するのですが、囚人はその後処刑されます。少女も見つかって処刑されます。それで終わりなんですけども、口がきけなかった少女が死んだ後に独白するナレーターとして初めて話し始めるのです。
 これがすげえ怖いんです・・・やべえ声デス。よくこんな不気味な声の女の子を見つけてきたな〜と感心するぐらい不気味な声。喋ってる内容が気味悪いからかもしれないけどこの独白はやばかった。冷たい怨念が伝わってくる声です。ちなみに吹き替えのことを言っています。この映画、アメ映画の例にもれず、全ての言語が英語で話されているのでおれは馬鹿馬鹿しいと思って吹き替えで観てたのです。英語の独白も十分不気味だけど吹き替えの方が遥かに怨念が伝わってきます。本当に幽霊のような声で聴いてて頭がおかしくなってきそうな最悪の部類に位置する声デス。ああ・・・もう2度と聴きたくありません。


後、戦闘シーンでSSが使っている機関銃が
マキシムM1939のようにみえたのですが、これはなんなんでしょう・・・?
MG34か42が映画では普通使われますが・・・不思議です。東部戦線で赤軍から奪い取ったものがまわってきたのだろうか?

まあとりあえず
一片の希望も見出せない、救いようのない暗黒絶望無気力映画をお求めの方にはこれ以上の映画はありません(笑)。後、SSのわるっぷりに酔いしれたい方もドイツ人に見えないデブのおっさんばかりですが良ければごらん下さい(笑)。

 

 

 

 

 

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