イングロリアスバスターズ

ランダ大佐やばいっす

ランダ度

100

娯楽度

100

かけひき度

100

総合得点

90


そういえば、おれがすっげえ昔、まだキチガイ戦争映画マニアだった時、風の噂でタランティーノが第二次大戦の頃の戦争映画を撮ってるなんてネタなのかなんなのかわけわからない怪情報が飛んでいたな。アレからマジで6,7年経ってようやく今思えばこの映画のことだったんだな、とわかったが、本当だったとは・・。
 
けっこうボクはタランティーノの映画が好きでよく観てたけど、正直彼が作った戦争映画ってのはイメージわかなかった。おれん中で、
個人主義者のヤクザばっかりの映画というイメージがあったからなあ。軍隊と言う無機質な組織を描けるような気がしなかった。



だが、この映画を観て問題なく面白かったし痛快だったし、何ともやはり魅力的なキャラクターを描くことに関して、タランティーノは素晴らしい才能を持っていると思った。それに生真面目な職人気質な所で、すごく自然にドイツ文化を描けているし、ドイツ俳優にドイツ語喋らせるという当たり前なところをちゃんとやってくれてるのが嬉しい。あとドイツ軍の制服の異常なかっこよさ?そこに注目して、レイン中尉が捕らえた捕虜が軍服を脱ぎますとか焼いて捨てますとか言うと、「そのカッコいい軍服脱いじまったら誰もてめえのことをナチだってわからなくなるじゃねえか?!」とおでこにカギ十字を刻み付けてしまう。こういう姿勢も個人的に共感できたしな。ナチは非道だが軍服はカッコいい。ナチの軍服はカッコいいがナチはとっても非道だ。そこは割り切らなきゃならない。

トータルにみるとこれは全然戦争映画ではなく、戦時を舞台にしているだけだ。最近の彼の悪趣味なB級臭は全然なくてメキシカンスタンドオフがあったりしてパルプフィクションとかレザボアとかの渋い雰囲気にかなり近いものがある。でも新境地だろうなあ間違いなく。今までの彼の作品の中でもすごく個性のある映画だったな、と思う。

ブラッド・ピットのアルド・レイン中尉もすげえ際立った個性的なキャラだったけど、
すさまじい悪のカリスマを感じさせるのがハンス・ランダ大佐・・もう言うまでもない気がするけど、ここまでド迫力の存在感のある悪役ってのはそうはお目にかかれないだろう。とっても物腰柔らかでユーモアのある人物だが、泣く子も黙るSD=親衛隊保安諜報部の大佐でユダヤハンターの異名を持つ悪夢のごとき経歴を持つ男だ。彼とレイン中尉の駆け引きは今作の最大の見所だろう。プロローグのフランスの酪農家を自白させる流れも素晴らしい。ショシャナにケーキ食わすシーンも実にザワザワする。

とにかく彼が画面に映ると誰もが緊張せざるを得ない。ニコニコ笑って道化を演じているが実は全てお見通しで策の内で・・タランティーノの映画にはこういうキャラクターが毎回出てくるがその集大成と言える頭のキれる役回りであった。ドイツ語英語フランス語イタリア語と4カ国語を操るバイリンガルだ。そしてそれを演じるクリストフ・ヴァルツの非凡であること。ドイツ俳優は実に演技がうまい。古くは「ユーボート」を観ればけっこうそれは明らかだったりする。普通にレベルが高いと思う。ゲシュタポの少佐役のあの人も、やや大仰ではあるもののステレオタイプそのままな冷血な秘密警察を演じており、脇を固める俳優陣も実にレベルが高い。(ゲシュタポは普通制服着て仕事してないと思うけど)

タランティーノ節も感じつつ、ドイツ軍のかっこよさ(主にランダ大佐だけど)もどんぶりいっぱい盛り付けられている最高の映画ですね!大好きです!音楽もカッコいい!



映画冒頭、とある酪農家に行方知れずのユダヤ人を探しに来るランダ大佐


あくまで紳士的で物腰柔らかなランダ大佐だが・・


ドーン!・・いきなりこれだ。


親父はビビッて正直に言うしかない。はい・・


ドヤドヤ入ってくるドイツ兵


大佐の合図と共に・・


蜂の巣・・ここまでする必要はないと思います!!


ショシャナが逃げるが「まあいい」なんで?!ねえなんで?!


時は流れて・・ショシャナと知らずに再会する大佐・・酪農家だと見抜いているからミルクなの?!


このケーキは真剣にうまそうです


ねえ気付いてるの?!大佐?!ねえったら!





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