セイヴィア

猛烈な民族浄化に圧倒される

 

泥沼度

100

感動度

100

民族浄化度

100

総合得点

95


ナチュラルボーンキラーズなどで有名なオリヴァー・ストーン製作のアメリカの戦争映画。
これは感動しました。かなりお勧め度は高いです。いや、個人的につぼだったというだけかもしれませんが・・。
かなり良かった。

ストーリーはイスラム原理主義のテロリストに妻と子供を殺され、無関係のイスラム教徒を礼拝中に皆殺しにし、それでは飽き足らず外人部隊に入ってイスラム教徒を殺しまくるためにボスニア紛争に参戦する主人公を描いた映画である。どうです。暗いでしょう。



ユーゴ紛争の概要について前知識がないとかなり難しい映画であることは間違いないが、知識がある人ならば問題なく名作としてお勧めできます。

主人公はムスリム人を殺したいのでセルビア側についています。狙撃兵として子供まで躊躇無く撃ち殺します。なんせ子供だと思ってなめてたらいきなり手榴弾投げられたりするからである。子供もゲリラである以上殺さねばならない。しかし主人公はそんな殺戮の日々になんとなく虚しさを覚えていた。同志のゴランというセルビア軍の兵士は、ムスリム人というだけで何の良心の呵責も無くぶっ殺しまくってきた狂気の男。戦場で頭が狂ってしまった婆さんに、猫なで声で
「おばあちゃんどうしたの〜♪」とか言いながらナイフで指を切り取って婚約指輪を奪います(ToT)。ひどい奴です。主人公はそれを見てうんざりします。


虚しさを表現するカット オシッコがもれるほどカッコイイ!


指切らなくても取れるでしょ!


「ムスリムのビッチだ 死んで当然さ」

そんな時、ムスリム人の捕虜とセルビア人の捕虜を交換する簡易協定が結ばれ、ゴランはレイプしまくったムスリム人の女性と、同じくレイプされまくったセルビア人の女性を敵と交換します。セルビア人女性は名をヴェラといい、ムスリム人に輪姦されまくった挙句、子供まで身ごもってしまった身重の体で帰ってきます。さぞ地獄を見たのでしょう。暗い眼をした女性です。ゴランは、
ムスリムにレイプされたという汚辱にまみれて帰ってきたヴェラが気に食わないのです。いちゃもんつけてリンチを始めます。大きくなったお腹を蹴りまくります(ToT)。同胞に対してひどい奴です。するといい刺激?が加わったからか彼女は子供が生まれそうになってしまいます。ゴランはオマxコにAKを突きつけて「さっさと産みやがれ!ぶっ殺してやる!」だそうです。本当に外道です(ToT)。

主人公は遂に傍若無人なゴランに我慢ができず、ゴランをぶっ殺してしまいます。そしてヴェラを両親の待つ家まで送ります。

しかし、家族は歓迎しませんでした。
ムスリム人の子を産んだ娘などもはや一族の恥でしかないのです。追い出されてしまいます。

主人公もなんとなく捨て置けず、国境まで送ることにしました。ヴェラは子供の面倒を全く見ません。無理もありません。自分を犯した複数の男の誰のかわからない赤ん坊です。
主人公がしょうがなくミルクをあげたりします。子供の面倒を見るうちに主人公の凍てついた心が解けていきます。それを観てヴェラも徐々に赤ん坊に母性を感じ始めます。いい話でしょう。

ヴェラも自分の母乳を赤ん坊にあげるようになり、心配していた主人公もようやくこの母子から離れてももいいかな〜なんて思い始めます。するとそこにクロアチア軍の武装勢力が現れます・・。


ヴェラがあぶない!


ヴェラがー!!ヴェラがー!!


あっさり殺されちゃう・・なんだこの映画・・


まだまだ殺すぜ!


ギニャ〜〜!!


そして誰もいなくなった・・


誰も護れない主人公・・こういうのもいいでしょ

ストーリーはこういう流れです。ラストはかなり感動します。主人公は良くも悪くもスティーブン・セガールではない。たった一人でクロアチア軍の小隊に立ち向かうことはできません。赤ん坊を預かってヴェラが囮になります。囮になったヴェラを助けることなど所詮一人ではできないのです。

ヴェラは無残にハンマーで後頭部をぶん殴られて殺されます。一緒にいた人たちも皆殺しにされます。恐るべき民族浄化です。一切の情けはありません。ヒューマニズムも平和を祈る心も、ボスニア・ヘルツェゴヴィナでは空念仏に過ぎません。やはりナショナリズム、民族意識は高まりすぎるとナチみたいになってしまうのですね。これはいい教訓です。

主人公は赤ん坊と二人で隠れています。ヴェラが殺された瞬間の主人公の顔はいい顔です。かなり演技力は高い。

それはいいとして、隠れてたのに、赤ん坊がぐずり始めてしまいます。その声をクロアチア軍の小隊長が気づいて銃を持って探しに来ます。主人公はやむなく赤ん坊の口を押さえます。赤ん坊は息ができません。主人公は敵をやり過ごすのに必死でそれに気づきません。敵をやり過ごしたころには赤ちゃんは冷たくなっていました・・。主人公は必死の思いで人工呼吸を試みます。すると赤ちゃんは息を吹き返し口から泡を吹いて泣き始めます。この時は流石の私もジーンと来ました。
いい話です(ToT)。生きてて良かったのお。これで赤ちゃんまで死んだら救いようが無さすぎですよね。悲劇の中にきらりと光るわずかな希望。私はこういうのがけっこう好きです。主人公はすっかり赤ちゃんに毒気を抜かれ、武器を海に捨てて復讐の戦いに終止符を打つことを決めます。無垢な命が憎しみを終わらせてくれたのです。そんなこの映画のタイトルは「savior(救世主)」。

 

 

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