灼熱の魂

すんげえみづらい映画

 

大衆迎合度 0
虐殺度 100 
悲劇 80
総合得点 50

2010年のカナダ映画。

レバノンの内戦を寓話的に描いている。

病に倒れた母が遺言状を残していた。姉と弟は母の遺言状を読んで衝撃を受ける。

なんと自分たちには遠く離れたレバノンに父親と兄がいるという。母に託された手紙を渡すため、姉弟は生き別れた父と兄を探すためレバノンへ向かう。

ストーリーはこんな感じ。

基本的には姉弟の視点で話が進むのだが、半分ぐらいは母の若かりし頃の視点で混乱期のレバノンを描写している。

この映画のわかりにくさはハンパない。

まず、レバノンだなんて誰も言ってくれないしな。都市もベイルートなんだけどダレシュ?だったか?そんな架空の名前に変換されている。

なぜこんなことをするのか理解できないが、中東で起こっている普遍的なことだと主張したいのかもしれない。思えば「ジョニー・マッドドッグ」も似た手法であった。リベリアのことなんだけど、リベリアとははっきり言わなかったそういえば。

レバノンはもともとキリスト教徒が多い国だが、隣国イスラエルにパレスチナ解放機構(PLO)ができたことを皮切りに、戦火が激しくなるにつれてアラブ系の難民がレバノンへ流れ込むようになった。

するとキリスト教徒とイスラム教徒で当然争いが激化するのである。そんな民族だか宗教紛争に翻弄され、ママはすげえ苦労したんだぜ?という話である。

しかし、以上のような歴史的な解説はほとんど映画の中ではない。キツいだろうこれは。

ママの過去を追うにつれ、父と兄の正体、姉弟の出生の秘密までが明らかになっていくという構成。

話はよくできているが、いかんせん難解である。大衆迎合度はゼロだ(笑)。完全にインテリ向けの映画。個人的にこういうのは偉そうで好きではない。

レバノンの内戦の予備知識があることが前提である。しかも意図的に史実に改変を加えている。一方ありのままに描くシーンもある。この区別が普通ならまったくつかないだろう。単独で理解するのは大変である。まずレバノン建国の歴史について勉強しなければならないだろう。めんどくせえだろそれは。さすがに。

見所は中盤のバスの襲撃シーンで、フランス語の甘い旋律を前にほとんど寝かかっていた私もここでは目が覚めた。虐殺シーンマニアのワタクシもここは納得!ここからは集中して観賞にのぞめた。(このバスのシーンはなんと史実だそうで) このバスの虐殺シーンは相当よくできている。じっくり尺とって描いているしね。実際この映画の一番の見所はここだろう。異論はでないと思う(笑)。


おっさんが必死で何かを説明 最初は辛抱強く聞いてるおっさんがちょっとかわいい


でもいきなり撃つ うっせえなおらー しんじまえおらー


おまえらもだおらーしねおらー


げふっ・・!



ガソリンぶっかけて一斉射撃だおらー  マリア様に注目だおらー こいつらはキリスト教徒


バーベキューにして終わり 炎628とおんなじだおらー

前半はかなりユルいし難解な映画なんで、そうとう敷居が高いと言えるが、全て理解した上で観賞にのぞめばラストはなかなか感動できる。憎悪の応酬を断ち切ったママに拍手を送りたい。でもちょっとキモい話だなと思ってしまいました。虐殺シーンだけが神がかって良い映画でした。

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