>>戦争映画中央評議会

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不屈の男 アンブロークン

語るに足る映画ではない

 

反日

極悪日本軍度

20

リアル度

0

総合得点

0


2014年米。
くそつまらない。
この一言で終わりにしたいダメ映画だ。注目するに値しない作品。

鳴り物入りなのも今更感漂う、アンジェリーナ・ジョリーの反日映画との触れ込みだった本作。

そんなことどうでもよくなるぐらいのつまらなさである。コーエン兄弟が脚本とのことだがとても信じられない。というか、コーエン兄弟の映画ってこんなノロっとしていたっけ?まあ名前や権威にひかずに批評したいと思うのだが、本当につまらない。それ以外に言葉は何も出てこない映画だ。



イタリア系の主人公が差別されながらも陸上競技に熱心に打ち込んでオリンピックにまで行くが、戦争が始まって爆撃手に。海に不時着して47日間漂流する。そのあと、日本軍に拾われてひどい目にあうという流れなのだが、各シークエンスが至極ヌルッとしていて退屈。陸上競技に打ち込んだりオリンピックで出来レースをやるシーンなどは欠伸を噛み殺しながら必死で起きていたが、漂流を始めてからは「ああ、これはもういいかな」と少しの間目を閉じてしまいまった。それぐらい超だる眠である。これはヤバい。

途中、ゴムボートに向かって機銃掃射してくるミートボール(日の丸の俗語)付きの飛行機が登場するが、これは史実なのだろうか?あまりにも人間が小さい。一昔前のハリウッド的プロパガンダ臭が漂う。飛行機の大口径の機銃に打たれまくってただのゴムボートがちっちゃい穴が空く程度で平気で浮かんでいるのがすごい。本当にこれは原作に忠実なのだろうか?適当な付け足しだとしたら反日的演出と言われても仕方がないところ。しかしこの程度をいちいち気に病んでいては映画は作れないし、怒っても仕方がない。笑えばいいんだよ。

日本軍に拾われてからは劣悪な環境で虐められるが、殴られたり蹴られたり尋問を受ける程度。裸にされたと思ったら水かけられる。風呂か、、大した演出はない。

東京の捕虜収容所に送られてからは、MIYABIというかなり気色の悪い男が登場。渡辺伍長というらしいが、伍長のくせにめちゃ威張っている。なんかあったら竹刀で主人公をぶん殴る。痛いとは思うが竹刀では映像的に迫力がない。音もペシッと軽い。ここは史実を捻じ曲げてでも木刀や鉄棒を使用したかった。それがアレなら素手でもいい。ビンタもいいね!ビンタは日本軍らしい風習でリアリティが増すと思う。

というか、伍長クラスがこんなアーモン・ゲート級に威張りまくっているのは流石に誇張だろう。こんなに威張れるはずがない。他の士官が黙ってるはずがない。せいぜい現場監督程度の立ち位置だったはずだ。

MIYABIはどういうわけか主人公にやたらと執着している。他にもたくさん生意気な捕虜がいただろうに特別何もしていない主人公を標的にしまくる。何故かはイマイチわからない。「パッとみてそう思った」と言ってるシーンがあったが、これが本当ならあまりに酷い理由だ。

とにかくこのMIYABIという男。かなり気持ちが悪い。見た目がダメだと思う。当時の日本軍人らしさがないのはもちろん、単なる変態にしか見えないのが難点。ネチネチしていて陰険で見ていて腹が立つ。ひょっとしたら、というか明らかに「戦場のメリークリスマス」の坂本龍一をイメージしたのだろうが、まあ気持ちが悪いという点では勝っていたかな。かなり気持ちが悪い。ファンはこんなのでも嬉しいのだろうか?理解に苦しむ。

捕虜収容所のシーンはダラダラ続き、やっとMIYABIは異動に。そうこうしていると主人公たちも北の収容所へ移動させられるのだが、なんとまたそこでもMIYABIが、、、

このガッカリ感は言葉もない。また出てきたよ、、もう勘弁してくれ、、とおれが泣きそうになった。もう頼むから画面に映らないでくれ。。

また性懲りも無く主人公にいちゃもんつけて虐めるが、後半、不屈の精神を持った主人公の精神の気高さにビビっていきなり腰を抜かしてしまう。うわー!アメリカ人様の誇り高い姿に降参ズラーー!とご乱心。アメリカ様の高潔さに全日本人がひれ伏した瞬間である。これがこの映画の唯一の山場(笑)。こんな奴らに勝てっこねえよ、、と全日本人がそう思った頃戦争もキッチリ終わる。MIYABIはトンズラ。戦後、爺さんになって来日した主人公の前にも現れない、卑怯な男という印象操作が行われて映画は終わり。

途中、もう勘弁してくれ、、許してくれ、、おれが悪かった、、もう観ない、もう観ないからーーと泣きが入るほどつまらなくて長い映画であった。DVD観賞だったら確実に途中で観るのをやめていただろう。

まあ、反日映画かどうかという視点についてだが、原作を読んでいないのでなんとも判断が難しい。脚本がキッチリ原作に忠実に作られているのなら映画だけを責めるのは酷だ。原作がそもそも胡散臭い代物だというのなら、それをわざわざ映画化するのはあまり感心できない、ということになる。冒頭に「a true story」と書いてしまっていたからね。

では、原作にないシーンの中に日本兵の暴虐シーンがあるのなら、それは宣伝だと言われても仕方がないところだ。わざわざそこを付け足すのは悪意があると言えるし、それを付け足すことで映画が面白くなるなら許されると思っているが、この映画はどこをどう切り取ってもクソつまらないのはほぼ確定なんでそれも苦しい。擁護できそうにない。

まあ、反日か否かというのは基本的に主観なんだから、勝手に言ってりゃいいと思うので、別に観た人それぞれが判断すればいいのではないだろうか?ワタクシの観た限りでは日本人として楽しくなる演出は全然ないので、反日と言う人がいるのも仕方がないと思う。史実も上記の通り怪しいもんである。

ワタクシはいわゆる日本軍が悪玉として描かれている映画をたくさん観てきたが、この映画もそれらの映画と大きな差はないと思う。日本軍や日本人の描写に深みがないし、典型的な違和感のあるNIPPONである。つまり、適当な考証で適当に作ったのは間違いなく、粗が他にもあまりに多すぎて、日本人の行為にだけ「これは正しいことに違いないよ。。ごめんなさい。。」なんて到底言う気にならない。宣伝したいなら、他の部分もしっかり本物っぽく作り込むべきである。この映画はその点、全くダメ、落第としか言いようがない。アンジーやコーエン兄弟の名を地に落とした駄作と言えるだろう。つうかこれは日本人の観客だからつまらない、というのではなく、多分おれが右翼のアメリカ人でも「つまんねえ映画だなあ、おーまいがっ」とピザをムシャムシャ食ったであろう。

それにしても人権活動家としての美名が定着したアンジーがこんな今更日米の対立を煽るような憎しみ増幅装置のような映画を作るなんて、下品だなあと思ってしまった。アメリカ公開時には「fuck japs」と悪態をつく観客がたくさんいたそうだ。そんな映画を人権屋気取りで作ってはいけない。「最愛の大地」はそんな悪い映画じゃなかったと思うが、今思えばセルビア人はあれ観てムカついていたかもしれない。

こういうのはやればいいってもんじゃないんだよ、、コーエンにしろアンジーにしろ日本が嫌いなんだなあというのがよくわかる。(憎悪ではなく無関心という意味でね)

劇場で観る価値もなければ、DVDを借りる価値もゼロ。よくこんなつまんない映画を配給したな、と日本の配給会社の気概に拍手を送りたい。アンジーの名がなければ見向きもされなかったはずの映画だ。上映禁止運動など過剰もいいところ。そこまでする価値はないよ。。観ればわかる。でも観なくていいよこんなもん。。


 

 

 

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