>>戦争映画中央評議会

リベリオン ワルシャワ大攻防戦

戦争の陳腐化というしかない超駄作

青春ドラマ度

100

能天気度

100

有害映画度

100

総合得点

-100


戦後70年を記念して作られたとされるポーランド映画で、ポーランド国内では大ヒットしたそうである。ワルシャワ蜂起は1944年夏にソ連軍の進撃に呼応して発生し、ソ連軍は諸説あるが何らかの事情でヴィスワ河の渡河を停止し、蜂起軍がドイツ軍に鎮圧されるのを黙って見ていた。見込みの外れたポーランド国内軍は惨敗し、ワルシャワは徹底的に破壊され廃墟となる。

 

ごめん、この映画ブログのほうで期待できそうだと書いていたものの、一方でひょっとしたらこんな映画になっているかもなあ、などと嫌な予感もしていたのだが、それがどストライクに的中した残念な映画であった。率直に言って最も嫌いなタイプの映画であった。けっこう期待していた分落胆も大きかった。

ただつまらないだけならDVDを膝蹴りで粉砕しゴミ箱に向かってぶん投げれば済む話だが、これは有害な映画である。これを観て楽しかったという言うのを止めはしないが。ここは悲惨な戦争映画を多数紹介しているホームページであるゆえ、こんな映画を褒めることはできそうにない。

なぜ有害かというと、この映画は戦争の陳腐化というしかない愚行を犯しているからだ。ワルシャワ蜂起は絶滅の憂き目にあったユダヤ人が先んじてゲットー蜂起を起こしそこそこ善戦したものの、鎮圧されてボロクソに報復されてしまう。その後4か月も経ってから勇敢なユダヤ人たちに続きようやくポーランド人が立ち上がるが、上記のごとくソ連軍の進撃を当てにした勝つ見込みもないもので、最後には大敗し報復によって市街は完全に破壊され、20万人の市民が戦死・処刑され、70万人が街から追放された。

というわけで史実は超激重で、おいそれと陳腐化してよい内容ではない。この映画はまるで大学生がバカンスを楽しむかのようなゆるみきった平和な平和な占領シーンに始まり、戦争ごっこ、反乱軍ごっこというしかないクラブ活動のようなレジスタンス男女の恋愛模様などを30分余り見せつけられたうえでようやく戦闘シーンがはじまるが、戦闘シーンでさえクソつまらない上に銃撃のさなかにバックミュージックと共に男女が抱擁してちゅーをするなどサタンでさえやる気をなくして地獄に帰っちまいそうなシーンを多数収録。際限なく殺意がわく。

つうか、戦闘シーンもかなり少なく、人々の行動パターンがアホすぎて感情移入できない上にリアリティもないので盛大に鳴り響く火薬が逆に悲しい。悲惨なシーンもあるのだが妙に作りものっぽい。作り物なのは当然なのだがショボくてイマヒトツである。

そんなこんなで2時間以上もあるので、もう無理だなと思って途中でDVDをプレーヤーから取り出して、叩き割ったうえにお祓いでもしようかと思ったが、TSUTAYAで借りたレンタルDVDだったので怒られちゃうわ、と思ってやめにしておいた。。というわけでストレスばかりが溜まる映画であった。まったくお勧めできない。

それにしてもポーランド人があのワルシャワ蜂起を自らここまで陳腐化するとは驚いた。この胸の悪さは日本の終戦の日付近で量産される反戦ドラマに似たものがある。どうやらポーランドは日本と同じくかなり平和ボケしているようである。お隣のウクライナで長いこと戦闘が行われていたはずなのにどうしてここまで能天気な映画を作ってしまったのだろうか?しかもこんなもんがなぜそこまで評価されてしまったのだろうか?ポーランド人が自ら「あああれ?あの歴史は実は大したことはなかったよ(笑)。みんなイチャイチャしていただけであんまり戦っていなかったし(笑)。ソ連に解放してもらったし別におれたち戦わなくても良かったんだよね(笑)」と宣言してしまった非常に残念というしかない映画だ。本当にそれでいいのか?とポーランド人に聞きたい。この映画だけ観ているとそう思うしかない感じである。本当にそれでいいのか?ねえ、いいの?

 

 

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